2019年 01月 02日
2019年 |
新年 明けましておめでとうございます
旧年中お世話になりました皆さま ありがとうございました
賑やかな実家でのひと時から先程愛犬と帰宅しました。急に静かになり、家の前の落ち葉を掃いたところです。
お正月、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
昨年は大晦日までトリートメントをさせていただきました。
ヨガスタジオグロウ、アルイマヨガでの週末ヨーガレッスンも12月いっぱいで終了しました。
最後の最後までおいでくださる方がいらして、楽しくお仕事させていただけましたこと、感謝しております。
とても充実した一年でした。
実家で、今回は本棚に物語でなく、『茨木のりこ詩集』が目にとまりぱらぱらめくっていました。
わたしの母は昔から朗読をしていてその題材でもあったようです。
サロンにも文庫ではいつも置いてありますが、ハードカバーで母のメモつきで読むとあらためて新鮮にうつります。
これまでも読んだことはあったのに、なぜか今回何度も何度も心の中で読んでしまう一編がありました。今も繰り返しています。
これからも上を向く下支えとなるような、なにかとても大きな言葉と感じたので、記してみます。
2019年 みなさまが笑顔の多い健やかな一年となりますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
aterlier asha 105
salon asha
林亜希
。。。。。。。。。。
汲む
ー Y・Y に ー
「大人になるというのは
すれっからしになることだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女のひとと会いました
そのひとは私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました
初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始るのね
堕ちてゆくのを隠そうとしても
隠せなくなった人を何人も見ました
私はどきんとし
そして深く悟りました
大人になってもどぎまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されているきっと……
わたくしもかつてのあの人と同じくらいの年になりました
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです」
『茨木のり子詩集』(思潮社)より
by akiicoco
| 2019-01-02 16:24
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