2010年 06月 18日
南アフリカ |

音楽一家の家庭でメイドとして働くおばあさんエリザベスさんが独学でギターを習得、彼女の歌声とギターのみでおさめられたもの。
すごくかわいい。うたっている様子が浮かんでくるよう。
1970年後半から1980年代、わたしは家族と南アに住んでいたのですが
ヨハネスブルグ内で何度か引越し、そのつど家に黒人のメイドさんが働いていて
思い出深いのがエリザベスという名の女性でした。
両親が週末の夜でかけるときは、エリザベスが弟とわたしの夜の食事から寝付くまで
面倒をみてくれたのだけど、母っ子だったわたしは、母が居ない夜がとてつもなく怖く
吐きそうになるくらい不安だったのを今でもよく覚えている。
昼間は遊んでもらい楽しいくせに、夕方の食事はもう喉もとおらず
母が居ない中寝るなんてとんでもないという感じで、夜はエリザベス嫌ーーってなっていた。
相当困らせていただろうと思います。
でも彼女は優しかったなあ。
自分にも小さな子供がいて黒人居住区から出稼ぎにきていて、時々自分の夫や家族に会いに帰っていたし、遊びにきたりもしていました。
今、産後ヨガのクラスをもたせてもらっていますが、どうしたっておかあさんが絶対な場面、
よくあります。よくあるどころか120%そう。その特別な存在関係をみては、自分も経験してきたこどもとしての気持ちがみるみる蘇るよう。
黒人が黄色人種の家に住み込みで働いていたのがあたりまえだったアパルトヘイトの時代が過ぎ、わたしは今の南アを知らないけど、街の様子、市民の現状を聞いたりテレビでみたりすると、どこか本当とウソがないまぜになってるような気がする。
ごくわずかではあったけどふれあった南アの白人と黒人たち。
いつかこの目でもう一度見たら、どう思うのだろう。
そんなこんな、母のこと、南アのことをよく思い出すこのごろです。
by akiicoco
| 2010-06-18 20:55
| music